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用語解説 用語解説

日照・日影計算や天空率計算などに関する用語を解説します。

 太陽赤緯
近似計算による太陽赤緯のグラフ地球は1日1回転(自転)しながら、太陽のまわりを1年で1周(公転)しています。地球の自転軸は公転軸に対して約23度27分の傾きを持っています。

この傾きは常に一定なので、太陽光線と地球の赤道面との角度は、地球の公転に伴って変化します。これを太陽赤緯と言います。太陽赤緯の値は、冬至(12月22日頃)で-23度27分、夏至(6月21日頃)で23度27分、春秋分で0度となります。

Sundial Makerでは、任意の日付を指定して計算を行う場合は、太陽赤緯の値を近似計算によって算出します。なお、ある特定の日の太陽赤緯の値は、国立天文台編纂の理科年表などで調べることができます。

 均時差
近似計算による均時差のグラフ地球の公転軌道は円ではなく、太陽を焦点とする楕円です。したがって、地球の公転速度は太陽との距離が近いときは速く、遠い時には遅くなります。また、自転軸と公転軸の間に傾きがあることにより、実際の1日の長さは毎日異なります。

自転軸が公転軸と平行でかつ、円軌道上を一定速度で公転すると仮定した場合と、実際との差(同一黄経値に対する時間の差)を均時差と言います。太陽赤緯、均時差とも季節によって変化するだけで、地球上のどの場所にあるかによって変化はしません。

Sundial Makerでは、均時差の値を近似計算によって算出します。なお、ある特定の日の均時差の値は、国立天文台編纂の理科年表などで調べることができます。

 真太陽時
ある地域で、太陽が最も高く昇った時刻(すなわち南中時)を正午(12時)とし、南中時から南中時までの時間(すなわち1日の長さ)を24等分した時系を真太陽時と言います。

 平均太陽時
真太陽時では、季節によって1日の長さが変化するため、実用上は不便です。そこで、1日の長さが年間の平均値となり、毎日の長さが一定となるような時系を定めました。これを平均太陽時と言います。

 中央標準時
平均太陽時であっても、南中時はその地域(正確には経度が異なる土地)によって異なり、その地方に固有の時刻が存在することになってしまいます。そこである地域の中に標準となる地点を定め、その地点での平均太陽時がその地域内の標準時として、その地域内のどの土地でも共通の時刻であると約束します。

日本では兵庫県明石市(東経135度)を標準と定め、その地点での平均太陽時を日本の共通時刻と定めました。これを中央標準時と言い、テレビやラジオの時報などで全国に伝えられています。したがって、中央標準時の正午であっても明石以外の地方では、また明石であっても正確にいえば均時差が0時間になる特定の日以外は、太陽は南中していないことになります。

 タイムゾーン
世界各国・地域における中央標準時は、UTC(協定世界時)からの相対時間(時差)を使って表現されます。この同じ時差を使用している地域のことをタイムゾーンと言います。日本の中央標準時はUTCから9時間先行しています。

Sundial Makerでは、タイムゾーンをWindowsの表記に合わせて「GMT+9:00」と表記しています。GMT(グリニッジ標準時)はイギリスのグリニッジ天文台における天体観測をもとに決められる時刻で、UTCとGMTはほぼ同意です。

 磁気偏角
磁気偏角磁気偏角とは真北(地球の自転軸の方向)と磁北(方位磁石のN極が指す方向)とのなす角のことです。日本付近では緯度により、磁北は真北に対して約5〜10度程度西に傾いています(西偏)。また、磁気偏角は時間とともに変化しています。

ある場所における磁気偏角の値は、国土地理院発行の磁気偏角図などから読取ることができます。また、こちらのページで指定した場所の緯度・経度の取得や磁気偏角の近似計算を行うことができます。

 世界測地系
世界測地系とは、従来の日本測地系に代わり2002年4月1日施行の改正測量法で採用された測地基準系(測地系)です。測地系とは地球上の位置を緯度・経度で表わすための基準のことで、地球のジオイド面や重心に極力一致するよう設定された回転楕円体として定義されており、緯度・経度はこの回転楕円体上で表現されます。

1918年から2002年まで使用されていた日本測地系は、明治時代に5万分の1地形図を作るために設定した回転楕円体を位置の基準としており、当時の測量機器・技術による制約と過去100年間の日本列島の地殻変動の影響などにより、緯度・経度原点のずれや測地系自体のひずみが生じてきました。

また、GPSやGISなどのコンピュ−タシステムによる位置情報の測定・利用技術が出現し、世界の多くの国々が、その国独自の測地系から現代の科学的知識に基づいて決定された、より高精度かつ世界共通で使用可能な世界測地系に移行しているため、日本の測地基準系も従来の日本測地系から世界測地系へと移行することになりました。

 天空率
天空率とは立体角投射率とも呼ばれ、空が等輝度完全拡散光源面であると仮定した時の底円上の測定点の直接昼光率に相当し、空からの直接光による明るさを表す指標です。

日照が遮られると望まれる空の部分が減少し、昼間の明るさが減って陰気になります。この程度を表すものが天空率で、一般的には正射影による天空図をもとに算出します。

 天空比
天空比とは天空量とも呼ばれ、測定点周辺の開け具合を示すもので、その地点から見える空の多少、開放感や障害物による圧迫感などに関連する指標の一つです。一般的には等立体角射影または等距離射影による天空図をもとに算出します。

参考文献: 朝倉書房「建築環境工学T」(松浦邦男著)
  オーム社「日照関係図表の見方・使い方」(伊藤克三著)
  国土地理院「測量法」「地磁気測量ホームページ 」他
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